品龍寺ブログ

 

 

早いものでもう3月ですね。

 

1月、2月はあっという間に過ぎ去り、3月になりました。

 

朝晩はまだまだ冷え込みますが、日中はすっかり春の陽気に近づいてきましたね。

 

今年に入ってからは、新型コロナウイルスのオミクロン株が猛威を振るい、

 

広島でも1日の感染者数が1000人超えをしたり、子ども達の小学校も学級閉鎖になったりで、

 

大変な状況が続いております。

 

 新型コロナウイルスも、もはや他人ごとではありません。

 

いつ誰が感染してもおかしくない状況が続いております。

 

最近、品龍寺にも新型コロナウイルス感染により亡くなった方のお葬儀の依頼が2件続けてありました。

 

 

 

 

 

 

新型コロナウイルで亡くなった方のお葬式

 

新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方の遺族は、大切な人を亡くされた悲しみに加え、

 

最期にも立ち会うことが出来ず、お通夜やお葬式を従来のやり方で行えないケースがあります。

 

一方、医療従事者、葬儀業者、火葬場などの関係者の方は、感染対策について多くの不安を抱えながらも

 

献身的に対応されておられます。

 

大切な方の最期の場面に尊厳を持って携わりながら、

 

安全・安心に配慮することは難しく重要な課題です。

 

新型コロナウイルスが流行し始めた頃は我々にとって「未知のウイルス」

 

のような状態でした。感染防止が第一という観点から志村けんさんや

 

岡江久美子さんの場合のように、最後の面会もお別れもできず、

 

お骨になった状態でようやく対面が果たせたということがニュースで連日報道されていました。

 

遺族の方からしたら亡くなったという実感もわかず、突然お骨になって戻って来られたということに、

 

さらに強い悲しみや悔しさがあったことでしょう。

 

現在では、少しずつ「新型コロナウイルス感染症で亡くなった場合も最大限のお別れをできるように」

 

という流れになってきているそうです。

 

厚生労働省から医療従事者や葬祭事業者に出されているガイドラインでは、

 

「新型コロナウイルス感染症で亡くなった場合、ご遺体を非透過性の納体袋に納め、

密閉し、その後納体袋の表面を消毒し、その後は納体袋が破損しないよう厳重に注意すること」

 

とされています。

 

その処置が適切に行われている状態であれば、通常通り葬儀を行うことが可能です。

 

しかし実際には、処置を適切にできる葬儀社が限られていたり、

 

遺族の立ち入りを制限している火葬場も多いようで、

 

新型コロナウイルス感染症で亡くなった場合には火葬のみにする方がまだまだ多いと聞いています。

 

けれども、新型コロナウイルス感染症で亡くなったからといって葬儀ができない訳ではありません。

 

新型コロナウイルスで亡くなられた方の場合、先に火葬を行い、

 

お骨上げの後に葬儀を行うことが可能です。

 

このことを「骨葬(こつそう)」と言いますが、この言葉ご存知でしょうか?

 

 

骨葬とは

 

火葬は通夜・葬儀の後に行うのが当たり前と思っている方も多いですが、

 

先に火葬を行ってから葬儀を行う骨葬(こつそう)という形式があります。

 

一般的な葬儀の流れは、まず、通夜や葬儀を執り行い、その後、遺体を火葬する、

 

というもので、葬儀の時に祭壇前に安置されるのは、棺に入ったご遺体です。

 

しかし「骨葬」と呼ばれる葬儀では、ご遺体ではなくご遺骨を祭壇上に安置します。

 

骨葬では、まずご遺体を火葬して、それから葬儀を執り行うのです。

 

広島ではなかなか見かけない形式の葬儀ですが、

 

さまざまな事情で骨葬にするケースもあれば、

 

骨葬が当たり前におこなわれている地域もたくさんあります。

 

東北地方や北関東を中心に、骨葬を行う地域は点在しています。

 

 

 

骨葬が行われる理由

 

 

骨葬にするには理由があり、

 

昔の葬儀の方法の名残という説や、

 

多くの人に参列してもらうためと言われます。

 

現在の日本では火葬することが当たり前ですが、少し前までは土葬が主流でした。

 

土葬が主流の時代でも、昔から火葬が行われていた地域もあり、

 

火葬されたご遺骨を持って寺院に行き、葬儀をされていた名残が現代でも残っていることもあります。

 

 また、先に火葬をしておくことで、より多くの人に参列してもらえます。

 

会社の経営者や著名人などの社会的影響力の大きい人の葬儀には数多くの参列者があります。

 

訃報が行き届くにも、会場準備や段取りにも時間がかかってしまいます。

 

このような場合、まずは身内だけで「密葬」を行い、その後、

 

日にちを空けたあとに「本葬」や「お別れ会」をします。

 

この「骨葬」築地本願寺に勤めていた頃は頻繁にありました。

 

大きな会社の社葬や、芸能人のお別れ会など

 

築地本願寺という大規模なお寺だからこそ、

 

この「骨葬」に出仕する機会がありました。

 

築地本願寺にいる時に首都圏では珍しく大雪が降った時がありました。

 

ちょうどその大雪の日、お葬式に行く予定でしたが、交通機関も麻痺し、

 

車で早朝に向かったことがありました。

 

道路は渋滞し、葬儀社の方に「開始時間には間に合いそうにない」と伝えると、

 

その時も

  「では、先に火葬を済ませ、骨葬とさせていただきます。

 

   遠方から来られる親族の方も間に合わないそうです」

 

と伝えられ、先に火葬しお骨の状態でお葬式をさせていただいたこともありました。

 

 

感染症対策のためなど、事情があって火葬だけで故人を見送った後、

 

「やはり、きちんと葬儀を行いたい」という気持ちが出てくることもあるでしょう。

 

骨葬という方法があることを知っておけば、

 

「落ち着いた頃にしっかり葬儀を行えばよいのだ」と安心できるのではないでしょうか。

 

 

 

骨葬の注意点

 

 

ご葬儀の日取りが決められるため、ご親族や参列者の方々も集まりやすく、

 

ゆっくりとお別れができます。

 

ただ、ご葬儀のときにお顔を拝見する機会がないので

 

お骨になる前にお別れをしたい方は、その旨を伝える必要があります。

 

新型コロナウイルスで亡くなった場合、遺族は濃厚接触者にあたる場合もありますので、

 

その際は保健所に相談して検査を受け、陰性と判断された後に骨葬を行うべきでしょう。

 

コロナ禍での状況は移り変わりがとても激しいので、

 

専門家である葬儀社やお寺にしっかりと相談をしていただけたらと思います。

 

品龍寺では、お葬式に関する相談を受け付けておりますし、

 

その時、その状況にあった最善のお葬式を提案することができますので安心してお問合せ下さい。

 

 

 

お問合せはこちらから

 

 

 

 

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