品龍寺ブログ

歌のコンテスト

 

先日、長女が「みんなの童謡歌唱フェスティバル 決勝グランプリ大会」という歌のコンテストに出場させていただきました。

 

ピアノの先生から

「歌が好きだったら出てみたら?大ホールで歌うのは気持ちがいいよ」

と誘ってくれたので軽い気持ちで出ることになりました。

 

決勝大会には、子どもだけじゃなく、声楽を勉強する学生さんや合唱団のかたなど、県内4か所の予選で選ばれた30組が出場します。

当日私も応援に行きましたが予選で選び抜かれた出場者の歌声とパフォーマンスはとても素晴らしく、リハーサルを見た長女も少し怖がっておりました。

 

「みんな私より上手いじゃん!大人が出るのはせこいわ!」

などと悪態をついていました。本番が始まり自分の番が近づくとだんだんと緊張が増し、「心臓がドキドキしすぎてどこかに飛んでいきそう・・・」

と初めての大舞台に完全にビビりあげていました。

 

いよいよ長女の歌う番がきました。親としてはとても心配でしたが、ステージに出てきた娘は、意外にも覚悟を決めたような晴れやかな表情でした。

そうでした!長女は、過去のピアノの発表も、バレエの発表も本番前は緊張するけど本番にはとても強いタイプでした!

「すべての人の心に花を」という大好きな曲をとても楽しそうにニコニコしながら歌い終わりました。

 

終わったあと感想を聞くと

「緊張したけど、楽しんで歌えて気持ちよかった!!」

と大満足の様子でした。いい経験、いい思い出が出来て良かったと思いました。

 

審査が終わり、いよいよ結果発表です。1位、2位、3位には賞金とトロフィーが送られ、他にも審査員特別賞がいくつかありました。

せめて特別賞みたいなのがもらえたらと思っていましたが、やはり名前は呼ばれませんでした。

そんなにうまくいかないなと思っていたところ、

 

 

「第3位は、エントリーナンバー30番、猪原こなつさん!」

と娘の名前が呼ばれました。

 

初出場でなんと3位に入賞しました!!思わず声が出ました。(親バカでごめんなさい)

他にも歌の上手な子はたくさんいたのに何でだろうと思っていましたが、審査員から

「歌のうまさだけではなくて、歌が大好きという気持ちがすごく伝わってきた」

と言っていただきました。

確かに他の子よりは楽しそうに歌っていた気がします。

練習するときに歌詞の意味を聞いてきたり、これはどういう気持ちなんかな?と歌の意味を味わいながら歌っていました。

 

 

 

お経の意味

 

このときに、京都本願寺の勤式指導所というお経と雅楽の専門学校でお経を勉強していた時のことを思い出しました。

お経も、意味も分からずただ読んでいては駄目で、「しっかり意味を理解して、聞いている人にも伝わるようにお勤めしなさい」と言われたことがありました。

そこからはしっかりと意味を理解し、気持ちを込めて大切にお勤めさせていただくようになりました。

今でも、一言一句、一言も間違えないように集中してお勤めするように心がけ、お経を読みながら言葉の意味をかみしめています。

 

今回のことで歌もお経も同じように気持ちを込めて歌うこと、お勤めすることの大切さを教えてもらえた気がします。

 

 

 

 

お経は何が書かれてあるのか

 

お経とは呪文のようなものではありません。仏教を開かれたお釈迦さまのお説法をお弟子さんたちがまとめたものです。

2500年以上前、録音する機械も無い時代です。お釈迦さまは教えを文字に書いて残されなかったため、お釈迦さまの死後、お弟子さん達が集まり、

「私はこのように聞きました」とまとめていかれたのがお経です。つまりお経は仏教を開かれたお釈迦さまの生の声とも言えます。

 

浄土真宗でよく読まれる仏説阿弥陀経 (仏(お釈迦様)が説いた阿弥陀経)にもたびたび出てくる、如是我聞(にょうぜいがもん)という言葉は

「私はこのように(お釈迦様より)お聞きしましたよ」という意味になります。

 

 

 

お経はどんな気持ちで読むのか?

 

時々「どんな気持ちでお経を読むんですか?」と聞かれることがあります。

「無心で読む」というかたもおられますが、私の場合は「亡くなった方を想いながら阿弥陀さまの働きを、ああそうでした」とかみしめながら読んでいます。

浄土真宗では亡くなった人の追善供養のためにお経を読むことはありません。亡きかたは阿弥陀さまによって救われているからです。

亡くなられた方を偲びながら、亡くなられた方をご縁として、お釈迦さまから説法を聞かせてもらい、阿弥陀さまという仏さまの救いのはたらきの話を聞かせてもらっているのです。

 

お経は意味の分からない呪文や魔法のような言葉でもありません。

亡きかたに導かれた、今を生きる私達のために説かれた大切な教えです。

 

娘のコンテストで改めて、意味を理解し気持ちを込めて日々おつとめすることの大切さを教えてもらった気がいたします。

 

お経を読まれている方、またはお経を読んでみようと思われる方も多いと思います。

意味が分からない、何を読んでいいか分からない、お勤めの仕方が分からないとお困りの方がおられましたら、どんなことでもご相談ください。

親切にお答えさせていただきます。