品龍寺ブログ

 

桜吹雪の季節となりました。暖かくなるにつれて品龍寺では毎日のように、

お墓のこと(墓じまいやお墓の引越・改葬)での相談を受けています。

広島近郊でお墓のことを悩まれている方、お困りの方はどんなことでも

ご相談ください。親身になって聞かせていただきます。

 

 

お墓のことで悩まれている大半の方は、

 

お墓が遠すぎてお参りに行けない

 

子どもには負担をかけたくない

 

他の人のお骨と一緒に納骨されたくない

 

お墓を建てても後継ぎがいない

 

生前に自身のお墓の問題を解決しておきたい

 

費用をかけたくない

 

というお悩みですが、先日来られたかたは今までとは全く違いました。

 

その方は、しっかりされた息子さんと一緒に、

境内の墓地を見学されに来られました。

聞けばお墓は割と近くにあるそうです。

跡を継がれる息子さんもおられ、お墓も近くにあるのに、

なんでだろうと不思議に思いお話を聞かせてもらうと、

 

「今年の夏までにはお墓をここに引っ越ししたい。

去年のような大雨になると間違いなくお墓が流されてしまう」

 

と言われました。

実はその方のお墓のある墓地のすぐ裏に山があり、いつ土砂崩れがきても

おかしくない状況なんだそうです。

 

確かに、昨年の西日本豪雨による土砂崩れで、共同墓地にあったお墓が押し流され、

復旧のめどが立っていないところや、墓石の一部は土砂の中から取り出されたけど、

遺骨が見つからない、「いつ墓参りができるようになるのか」と悲痛な声が上がっていることも事実です。

 

今後も、山沿いにあるお墓は、少し前までは考えられなかった集中豪雨による土砂崩れの影響で、

お墓が倒れたり流されたりといった被害があるかもしれません。

 

その方は見識を備えられたかたで、

「あの山は次に大雨が降ると危ない、寺町なら平地で山もないし、

 広島市内の平地の中でも一番高いところにあるから、大雨や津波が来ても安心だ」

と言われました。

確かに寺町はこの辺りでは少し高い場所にありますし、以前

「江戸時代、広島城築城の際に防衛の要でもあり、広島城下町の要所として、

 広島城の地盤部分と同じ高さに寺町を作られた」

と聞いたこともあります。

 

「雰囲気も日当たりも良くいい環境だ」と大変気に入っていただいた様子

で安心して帰っていかれたすぐあとに、

その方の「広島市内の平地の中でも一番高いところにある」という言葉に刺激を受け

国土地理院が公開している地理院地図で、寺町・品龍寺の海抜を調べてみました。

すると

品龍寺周辺の海抜は5mであることがわかりました( ゚Д゚)

寺町全体でも平均して4m以上の海抜がありました!!

 

(以下参考までに)

広島市内の他の地点は下記の通りです。

広島城周辺は海抜4.5m

舟入周辺は海抜0.7m       

江波周辺は0.8m

広島県庁周辺は海抜2.4m

中区役所/広島市役所周辺は海抜2.8m

平和記念公園周辺は海抜3.0m       

 

これらのことから分かるように、言われていたように

「広島市内の平地の中で寺町が高いところにある」

というのは本当だったと判明しました。

また、広島城と同じ高さに作られたということも分かりました。

             

疑り深い私、今度は、広島市が作成した、津波被害軽減のため避難時の目安となる地盤の高さが

書かれてある「海抜表示シート」を確認しました。

 

「海抜表示シート」でも、やはり広島市中区では広島城周辺と並び唯一、

津波浸水想定図の浸水範囲には含まれておらず、津波や河川の氾濫の危険が少ないことがわかりました。

なんとなく嬉しくなるのと同時に、

恐らくあの方はこういう資料にまでしっかり目を通され、

自然災害時のリスクからご先祖のお墓を守ろうとされておられるんだと、

頭の下がる思いがしました。

 

また、私も「広島市内の平地のなかで高い場所にある」と教えていただき、大変勉強になり、

歴史と伝統の重みを、身をもって感じることができました。

 

今ならおかげで自信を持って堂々と言えます。

 

「広島市内平地の中でも高い場所に作られた寺町は、

 大雨や津波、土砂災害といった自然災害に強い町です!!」

 

「お墓が流されたらどうしよう」と心配されているかたがおれらましたら、ご相談ください。

 

また品龍寺ではそれ以外にも、お墓のお引越し、お墓の改葬、墓じまいなどについてご相談を承っております。

お困りの方はぜひお声がけくださればと思います。